忘れなそ、ふるさとの山河 〜郷土史編〜

地方の精神と国のかたち、都市は地方の接ぎ木である。

“豊後のロレンス”のブログを訪問頂きありがとうございます。 望郷の念止み難く、豊後及び佐伯地方の郷土史研究と銘打って日々の想いを綴っております。たまには別館ブログ(リンク先)でcoffee breakしてみて下さい。読者になって頂ければ励みになります。

笑わない佐伯の歴史1、先住民族と遺跡

<笑わない佐伯の歴史> NHK番組「笑わない数学」に触発されて「笑わない佐伯の歴史」をカテゴリーに追加することにした。「笑わない数学」は、数学はとっつき難いので諦めたという人を対象に、”片思いの恋、わからない快感”に通じる番組に仕上げている。歴…

大いなる海、大いなる精神 Y3-10

ラグビーのワールドカップが始まった。ポリネシア系の国々が強い。彼らは瞬発力を必要とする、あるいは体を酷使するスポーツで有能である。アメリカンフットボール、相撲においても同様である。圧倒的に強い。体重に対する筋肉と骨の比率が他の人種に比較し…

海ゆかば(西南戦争異聞) Y3-09

空軍力のない時代、戦争においては艦船の確保と運用は大いに物を言った。四囲を海に囲まれている日本の場合は特にそうである(世界で面積は61位、海岸線の長さは6位)。 「戊辰戦争(1868-1869)」では江戸開城後も「榎本武揚」は幕府艦船の多くを新政府に引…

「トロイの木馬」 Y3-08

宮崎県の「美々津」は紀元二千六百年記念事業の一環として「日本海軍発祥の地」となった(1940年)。「神武東征」の出港地としての伝承による。日本帝国によるお墨付きである。だから美々津は「御津(みつ)」に由来するとも言われる。因みに大友氏が島津氏…

"おおみわ"で混沌 Y3-07

「大神」は”おおみわ”と読む。「大三輪」とも書く。「豊後大神氏」とも無縁ではない。但し、この場合は”おおが”と読む。 豊後大神氏の源流を調べたいと思っていた。「大和大神氏」を辿ることになる。すると「大神(大三輪)神社」に行き当たる。そこは「記紀…

豊後佐伯氏・三兄弟それぞれの道 Y3-6

豊後佐伯氏は主家・大友氏の改易に伴い故地・佐伯での事実上四百年の幕を閉じた(1593年)。最後の当主「佐伯惟定」は佐伯を離れ浪々の身となる。随身を除けば家臣もそれぞれ自ら生きる道を探さざるを得ない。多くは帰農した。武家の宿命とはいえその落魄を…

佐伯の殿様と豊後土工 Y3-05

「豊後土工」のふるさとは、ただただ息を飲むほどに美しい。豊後水道に面したリアス式海岸がそのふるさとである。 古来、この地は「海部郡」と呼ばれその祖先は「海人族」を源流とする。近世には「佐伯の殿様浦でもつ」と称えられた漁業の盛んな土地であった…