忘れなそ、ふるさとの山河 〜郷土史編〜

地方の精神と国のかたち、都市は地方の接ぎ木である。

“豊後のロレンス”のブログを訪問頂きありがとうございます。 望郷の念止み難く、豊後及び佐伯地方の郷土史研究と銘打って日々の想いを綴っております。たまには別館ブログ(リンク先)でcoffee breakしてみて下さい。読者になって頂ければ励みになります。

2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

番匠川 中世豊後及び海部郡・郷土史研究用資料(33)

全国の一級水系(幹線流路)は109水系ある。一級河川数となると支川を含む為14千近い。例えば淀川は全国最大の965支川(河川)を持つ。それぞれの名前の由来も様々である。ただ職業名を幹線流路の名称にしているのは、唯一、全国でこの番匠川だけである。“番…

君の名は、綺羅星の如く 中世豊後及び海部郡・郷土史研究用資料(32)

世界最古の木造建築は法隆寺である(607年創建)。1,400年間、よくぞ残ったものである。これからも大切に保全し後世に残していくことに誰も反対はしないであろうし、古くなったので建て直そうと言う人もまずいないだろう。 その法隆寺以上に古いものがある。…

マックス・ウェバーも瞠目 中世豊後及び海部郡・郷土史研究用資料(31)

古来、豊後海部郡に棲んで来た人々は海や陸を自由に行き来した人々であったが、江戸期には厳然として領民である事を強いられ、ほぼ他所へ移動する事なくこの地で自らの手で暮らしを立てざるを得なくなった。在方(農村)、浦方(漁村)、城下(町人)、それ…

豊後佐伯藩領を覗き見する 中世豊後及び海部郡・郷土史研究用資料(30追補)

本稿は後進の将来の研究用の支援になれば幸いと考え掲載しておくものである。豊後佐伯藩の郷村と石高について絵図と共に示す。江戸幕府が国絵図とともに作成させた一国(旧国)単位の郷村高帳による。郷帳は慶長、正保、元禄、天保の四回作成されている。今…

恨めしや太閤秀吉、佐伯は負けぬ 中世豊後及び海部郡・郷土史研究用資料(30)

豊後佐伯藩(2万石)の江戸上屋敷門が東京に残っている。愛宕下大名小路から移築したらしく、東京都の貴重な文化財とのことである。2万石にしては立派な上屋敷であったに相違ない。江戸駐在経費も結構なものであったろう。地元豊後佐伯市にも県の文化財とし…

恨めしや、太閤秀吉 中世豊後及び海部郡・郷土史研究用資料(29)

かつて豊後は西国一の国力豊かで先進文化が栄えた地であった(主として国東地方、豊後大野地方)。鎌倉から入国して来た守護大友氏もこれを基礎に一大覇権国家を営んだ。島津氏の薩摩を除けば概ね九州を制したのである。古くより開発された大野川流域一体の…