忘れなそ、ふるさとの山河 〜郷土史編〜

地方の精神と国のかたち、都市は地方の接ぎ木である。

“豊後のロレンス”のブログを訪問頂きありがとうございます。 望郷の念止み難く、豊後及び佐伯地方の郷土史研究と銘打って日々の想いを綴っております。たまには別館ブログ(リンク先)でcoffee breakしてみて下さい。読者になって頂ければ励みになります。

2021-11-01から1ヶ月間の記事一覧

豊後探訪・国東編

もういいだろう。コロナ禍に帰省を阻まれて貴重な2年間を浪費してしまった。この間、豊後並びに海部郡の歴史文化・史跡の踏破を希求して止まぬ日々が無為に過ぎて行った。資料漁りばかりで頭でっかちになっている己を否定しようがないのである。決めた。車で…

僻地性と価値転換

筆者はこれまでの投稿記事の多くに我がふるさとの僻地性を強調し過ぎたのではないかと、少々後ろめたい気持ちがある。ただ、それ故に魅力ある人々を産む地でもあり誇りに思う点も念押ししたつもりではある。まずは東西南北からの佐伯地方の俯瞰である。確か…

国木田独歩とわがふるさとの峠道

“本匠路”はすべて山の中である。 峠道は車で通っては情感が湧いてこない。舗装されていては尚つまらない。峠道は人馬に踏み固められた細い土肌の道で、歩いて通ってこそ味わいが出てくる。峠道を越えていく。峠道から降りてくる。峠道で振り返る。峠道で立ち…

豊後と禅宗五山十刹 中世豊後及び海部郡・郷土史研究用資料(38)

禅宗、特に臨済宗においては五山十刹の制がある。権力者による禅宗寺院の寺格である。室町幕府が南宋の制度を導入し特に関係の深い寺院を選んで支援、保護した。天下五山、京都五山、鎌倉五山がある。十刹となると雨後の竹の子の如くである。日本では時代に…

ふるさとの人々 中世豊後及び海部郡・郷土史研究用資料(37)

番匠川は豊後海部郡・佐伯地方を東方の豊後水道に向かって流れ下っている。豊後では祖母傾山系を源流とし別府湾に向かって流れ下る大河大野川に次ぐ規模の川である。 その源流から主要な流域に亘って昭和初期まで因尾村と中野村があった。両村は合併され本匠…